東日本大震災から３年。
２０１１年３月１１日。
日本中を悲劇が襲いました。
主人と私は２月に1歳のDeanを迎え、東京に住んでいました。
地震直後は、その後テレビで流れてくる沢山の信じられない光景と
体験者の言葉をニュースで知る事になるとは想像もできませんでした。
私はただ、関東付近の地震だろうと思っていたからです。
秋田にいる両親と連絡が取れず、なんだか嫌な予感がしました。
その日は、夫とDeanと共に外にいたので、
最初の揺れが治まってから近くの小学校のグラウンドに向かいました。
その時、ラジオを持っていた方から聞こえてきた津波の情報、
地震の範囲の大きさにただただ驚くばかりでした。
家族や友達の事が心配でなりませんでした。
３才で日本海中部地震を経験していた私は、その時の事を両親から
聞かされて育ちました。津波が、海岸にピクニックに来ていた
入園児たちを飲み込んだー。家の中がグチャグチャになったー。
地震発生時は保育園にいた私。その時の記憶は未だに鮮明に
覚えています。そんな怖い事がまた、そしてそれよりももっと
大きな被害が出るなんて。
私と夫は何かあったらすぐに逃げる事ができるよう毎晩靴を
履いたまま、そして警報を聞く事ができるようにテレビも
付けたままで寝ていました。鞄に数日間の洋服と缶詰、
ペットボトルなどを入れて枕元に置いていました。
Deanを守らなければという一心でした。
その半年後に夫の母国ニュージーランドに移住したのですが
しばらくは罪悪感でいっぱいでした。
大好きな日本を見放してしまったのだろうか？
またいつ日本に戻ってこれるんだろう？
そんな気持ちでした。
いきなり１才５ヶ月の男の子の母親になり、
そして新たな生活に慣れるのもいっぱいいっぱい
だったのですが、日本の事、みなさんの事をいつも考えて
暮らしていました。
その後、仕事で何度も日本に来る事ができて、Deanにも
日本の素晴らしさを見せる事ができて嬉しいです。
初めての日本行きが決まった時、２才のDeanに
「一緒に日本に行くことが決まったよ！！」と言ったら
何かを思い出すように考えて、出た言葉。
「うなぎ食べようか！こーんなに長いうなぎ！
みんなでシェアしようか！？」
確かに何度か食べさせてはいましたが、
１才の時の記憶があったなんてびっくりでした。
今夜、我が家は久しぶりにお味噌汁を食べました。
４才のDeanはしっかり食べるのですががおかわりは
そんなにしません。食事も洋食が多かったりします。
でもお味噌汁を２杯も飲んで、
まだおかわりをしたがっていました。
「もうないよ、、、」というと泣いてしまう始末。。。
「やっぱりこの子は日本人なんだ〜」つくづくそう思いました。
私自身の原点である日本。
幸せな瞬間も、辛く長かった夜も、全て宝物です。
これからもしばらく家族と一緒にニュージーランドで
暮らす事になると思います。
正直、まだ完全とはほど遠い程馴染めていません。
車の運転も怖くてできません。
Roundabout というイギリスにもある、信号機の
代わりになっている丸い「入れ替わり式交差点」的なものが
ありまして、それがどうしてもダメなのです。
夫の運転の時ですら「ぶつかる〜！！」と連発。。。
自分が運転なんかしたら、すぐに事故にあってしまうと思って。
全く自身がないのです。。。一応初めの筆記的なテストは
合格してるのですが怖くて実技試験の予約を取る事が
できません＞＜そんな、まだ慣れない土地ですが
私なりに頑張っています。
今日は震災の事を一日、よく考えた日となりました。
まだ２６００人程が行方不明。震災後の死者も
増えています。これだけ多くの人に残した
悲しみに、心が痛みます。
どうか、日本により早く、より平安な時代が訪れますように。。。
祈りを込めて。
Joelle
昨年秋田でのコンサートで歌った「花は咲く」
復興応援ソングですね。
良かったら聴いてください。
