勇気を出して

皆様、お元気でしたでしょうか?
ニュージーランドは冬。とはいえ日中温かい日差しに照らされる事も
あるので毎日温度差との格闘です。風邪は、もうすでに何度か。。。
こちらでお友達になった日本人の女性の方から、「日本にはないウィルスが
あるからしらばくは熱が出る風邪を体験するよ〜」との警告をいただきました!
ワオ!!気を付けます><


前回ブログを書いてから、本当に時間が経ってしまいました。
3日坊主な自分に活を入れて、今日きちんと書こうと決めました。
心の中で感じていた事、そして今日も感じている事を、
言葉に残したいと思います。


去年の東北大地震が起こる数ヶ月前から、私の新しい人生が始まりました。
特別養子縁組を通して子供を授かる。。。
とても大きな決断でした。当初、迷いはあったもののこれが正しい選択だと
心の中で確信していました。


でも子供が欲しいと思っていた時は、イメージが強かったんです。
腕の中で揺らしながら抱く我が子。一日中眺めていたい、そんな気持ち。
もちろん楽な事ばかりではないと分かっていましたが、「欲しい」という気持ち
だけで一生懸命でした。


里親研修を終了してから間もなく電話が来た時は本当にびっくりしました。
まだ2週間しか経っていなかったんです。一年以内にでも。。。
と思っていた私たち、心が踊りました。


しかし会話の中で子供の基本的なプロフィールを聞いた時に
私たちは特別養子縁組の現実に気付かされました。
特別養子縁組をするという事は、その子供の背景、障害など、
全てを受け入れる事になります。もちろん自分で産んだ子供でさえ障害を
持って産まれる子はいますが、血が繋がっていない子です。
どんな状況でも子供を守ってあげられる親になれるのだろうか。
お金に困らないだろうか。どんな時でも愛を注いで、
そして子供が大きくなっても私たちの愛を感じながら育ったと、
言ってくれるだろうか。覚えてくれているだろうか。
たくさんの想いが駆け巡りました。


特別養子縁組の担当の方には2日間かけて考えて、そして返事をくださいと
言われました。その場で「お願いします!」とは言えませんでした。
子供が欲しいはずなのに。言えませんでした。。。
(「お願いします」という事は、特別養子縁組のプロセスがスタート
するという事なんです。)


次の日、お互いが仕事へ出るまで話し合いました。
でも、どちらからも「じゃあお願いの電話をしよう」という言葉は出ず。
また、お昼休みに電話で話そうという事になりました。
そしてそのお昼休み、主人が「祈ってみようか」と言ったんです。
私たちの信仰を通して祈る事によって、答えが出るかもしれないと思ったからです。


「そうだね。じゃあ祈ってみて、その結果報告するね。」
と、電話を切ろうとしたその瞬間。私の中で何かが起こりました。
祈ろうと思っただけなのに、私は心に安心感と子供に対する大きな愛を
感じたんです。


「神様は私たちを無条件で愛してくださっている。
だから私たちも同じように、完璧な親になれなくても、出来る限り精一杯の愛で
包んであげる事が大事なのではないか」そう思えたんです。
この時から不安や迷いは一切なくなりました。
一人の人間を育てる親になる。ただただ、責任感で身が引き締まる思いでした。


そして主人がすぐ担当の方に電話をし、ここまでに至りますーーー。


今は毎日が発見と、勉強です。そしてこの子が我が子になってくれて
本当に良かった。そう、思わずにはいられません。


よく思い返す事。それは、
両親に恵まれない子と、子に恵まれなかった私たちが巡り会って家族になれた。


これは、「奇跡」なんだという事。


不妊の悩み、そして治療。辛い時期もたくさんあったけれど、
今となってはその試練に本当に感謝しているんです。
その経験を上回る歓びと感激に出会えたから。



親として学ぶ事、そして反省する事などまだまだたくさんありますが、
子供の笑顔を見るだけで心から幸せだと思える日々が愛おしくてたまりません。



もともとニュージーランドで子育てをしようと考えていました。
でも少し早まってしまい、あれよあれよといううちに
半年間で4度の引っ越しをする事となってしまいました。


国を渡るという事は、生活を一からスタートするという事。
私たちは心を一つにして頑張ってきました。
先月オークランドに引っ越し、主人も新しい仕事をスタートさせて。。。


どんな新しいスタートでもそうですが、
私もニュージーランドに引っ越す前は、何が待ち構えているか
全く想像できませんでした。でも一つ一つの小さなステップによって、
少しづつ見えてくるんです。そして新しい出会いや人の優しさ、そして協力が
前へ進める糧となるのです。



日本のみなさん。私は毎日みんなの事、考えています。そして祈っています。
私自身が日本人である事を誇りに思い、そして日本のみなさんと
歌を通して繋がる事ができて本当に幸せです。


Joelleはこれからも、歌い続けます。
そして、「Music is Love」のメッセージを伝え続けたいと思います。
どんな形かは、まだこれからの事ですが、精一杯生きて、
そして精一杯歌いたいです。


とても長くなってしまいましたが、読んでくださってありがとうございます。


わがままな私ですが、これからもどうか宜しくお願いいたします。

Joelle